昔、娘がひとりおりました。 ものわかりもよく、とてもきれいな娘でしたが、たいへんななまけ者でした。 年老いた母親はなんとかして、娘の悪いしょうぶんをたたき直そうとしましたが、 どうなるものでもありませんでした。 こまりはてた母親は、とうとうつらい決心をしました。 娘を家の屋根にすわらせて、糸つむぎをさせることにしたのです。 村中にその仕事ぶりを見てもらおうというのです。 ところが、娘は屋根の上でもなまけてばかりいました。